62−1.2003年3月15日、ヒロシマの灯で描く平和のメッセージ・原爆ドーム前平和のつどい(1)〜(10)

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この日は所用があり他の集会や、ピース・ウォーク等には参加できませんでしたが、5時からのドーム前のキャンドル文字の集会には出ましたのでその様子を解説なしに報告(下に左党さんの報告入れてます。)します。

多分朝になれば新聞各紙とも絵になる風景(2500人の参加者と綺麗なキャンドル文字)でしたので、とりあげられるでしょう。中国新聞ホームページにはキレイなキャンドル文字が出ています。

こちらは、アマチュアのあんちょこなデジカメですので、一参加者としてのスタンスで、それなりの臨馬感はあると思いますが、とてもマスコミのような訳にはいきませんのを了解願います。

 
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左党さんの報告メール転載)

アメリカ政府が英西両国と共に提出した武力行使容認決議案の採択を目指すとともに、決議なしでも武力攻撃を強行しようとする中で、3月15日(土)全世界で戦争に反対する人々が行動し、ヒロシマもこれに連帯し、朝から夜まで多彩な取り組みが行われました。

各団体が座り込み

 広島に原爆が投下された午前八時十五分〜11時2分までの予定で広島県被団協(藤川一人理事長)や連合広島などでつくる「核兵器廃絶広島平和連絡会議」の約六十人が金子哲夫代議士、田中平和運動センター議長らを先頭に座り込みを始め、わたくし、さとう(自治労組合員)も参加しました。


小雨もぱらつき寒い中、最初は数が少なかったのですが、ダンボールの上に座る人が段々増えてきました。

そのうち、100名以上に膨れ上がりました。途中で帰る
人もいましたが、途中で加わる人もいました。延べで、約300人が参加したとの事です。

前県原水禁代表委員の宮崎安男さんは、「日本軍はかつて戦病死が多かった。それは兵站が十分でなかっためだ。兵站はそれくらい重要なものである。ところが、今日本の自衛隊は、インド洋に出て、油を積んで米軍に供給している。私たちは戦争行為に加担していることを認識せねばならない」と、「後方支援」は、戦争参加に他ならないことを強調しました。

田中秀和・平和運動センター議長(前県職労委員長)は、「小泉首相は、戦争に対する態度をはっきりさせていない。一方で、イージス艦を派遣して事実上協力する体制を
作っている。本来なら、堂々と国民に信を問うべきだが、していない。」と、小泉首相の姑息さを批判しました。

参加者は、「イラク攻撃反対」「ヒロシマは平和しかいらない」などのプラカードを掲げ、数度、原爆ドーム前を歩きました。

12時から12時半にかけては、原水協などでつくる「共同センター」が慰霊碑前で座り込み。190人が参加したとの事です。

原水協の大森さんは

「イラクの国土は三角定規で切ったような形である。それは、かつて大国の都合で国境が決められたことを示している。アメリカは今、イラクを攻撃しようとしている。」と大国のご都合主義を批判していました。

3・15・・楽しいピースウォーク

夕方からは、わたしもメンバーの「3・2 NO WAR 人文字メッセージ実行委員会」主催で、「NO WAR NO DU NO NUKES」(戦争反対、劣化ウラン弾反対、核兵器反対)のメッセージを、蝋燭の火、それも平和公園の「平和の火」から採た火で、原爆ドーム前に描き出す「キャンドルメッセージ」が取り組まれ、2500人の参加を頂き、成功しました。

メッセージ作成に先立ち、アリスガーデンに市民数百名が集合。思い思いの楽器や、プラカードなどを手に、また「NO WAR」「LOVE&PEACE」などのワッペンなどをつけて行進を開始しました。

行進には参加しませんでしたが、仕事で道を急いでいる普通のビジネスマン風の老紳士も足を止め、「DUってなんですか?」などと興味深そうに質問をしていました。

劣化ウラン弾が取り返しのつかない健康被害と環境破壊をもたらしていることなどを私が説明すると、「戦争は絶対にイケン」などと、答えていました。

音楽も、前方は和風の「ちんどん」、後方は洋風のバンドと多彩でした。本通りを行進するうち、女子高生らが、なんとなく、参加して、一緒に歩いてくれるなど次々列に加わってくれました。

原爆ドーム前に到着すると、次々と平和の歌がうたわれました。

また、歌の合間にいろいろな人がそれぞれの思いを述べ、大変効果的でした。

ポストカード販売・カンパにご協力を実行委員の尾崎令枝さんは、3月2日の「NO WAR NO DU!」の人文字の写真のポストカードについてアピールしました。

現在、実行委員会では、六枚セット送料込み1000円のポストカードを販売しております。

連絡先は
HP:http://www.peace2001.org/
メール: hiroshimapeace@peace2001.org
電話 森瀧春子 090-9064-4705です。

私たち実行委員会では、人文字をアメリカの大手紙「ニューヨークタイムズ」にヒロシマからのメッセージ、意見広告として掲載するために、お金を必要としています。14日までの段階で、まだ240万円が不足しています。

とりあえず、「手付金」で広告を載せることはできそうですが月末までには、240万円は集めなければなりません。

カンパもお願いしています。私も、平和公園を走り回りました。岐阜県からきたという男性は、なんと一度に1万円をカンパしてくれました。

しかし、まだまだ、皆様のご協力が必要です。よろしくお願いします。何としても、アメリカにヒロシマから平和のメッセージを届けなければなりません。「平和の世紀」になるか「戦争の世紀」になるか、せめぎあいが続いています。ヒロシマの役目は重要です。
よろしくお願いします。

また、同じく実行委員の玉谷由美さんは、ブッシュ大統領と、小泉総理にこのポストカードをメッセージとして送ることを提案しました。

みなさん、ポストカードセットには、ブッシュ大統領と小泉総理の宛先・住所が書かれた紙が入っており、それをそのまま切り取って葉書に貼り付ければよいようになっています。
よろしくご協力お願いします。

人文字に参加した記念品がほしいあなたも、ブッシュ・小泉に抗議したいあなたも、友人や親戚に平和のメッセージが伝えたいあなたも、どうぞポストカードをご注文ください。

いよいよ夜

日が陰った頃、イラクへ昨年訪問した実行委員の雨宮さんからのアピールがありましt。雨宮さんは、ジャミーラ高橋さんからのメッセージを取り上げました。ジャミーラさんは「イラクで人文字をつくりたいから、設計図を送ってくれ」ということでした。

また、イラクの公務員の給料が300円程度であることを取り上げ、このまま経済制裁を解かなければだめだ、と強調されました。

被爆者の高橋元原爆資料館長からお話がありました。高橋さんは、爆心地から1.4kmで被爆。九死に一生を得ましたが、今も肝炎で通院加療を余儀なくされています。

高橋さんは「ブッシュ大統領よ、被爆者と同じように、放射性障害を」受けてたらどうか。また小泉総理は、反戦世論の高まりに対して「世論にしたがっていたら間違うこともある」というが、あなたへの(内閣発足当初)の高支持率の世論は正しいが、
戦争反対の世論は間違っているのか」と、ブッシュ・小泉両首脳を厳しく批判しました。

そして、いよいよ平和の灯からの採火が、3人の代表によって行われました。3人を見守るように、舟入高校の生徒多数が、思い思いのメッセージを掲げながら、後についていったのが印象的でした。

そして、火が暗くなるころ、参加者が持ち寄った蝋燭への点火と、火文字つくりが始まりました。
「NO WAR NO DU NO NUKES」

が、夜の原爆ドーム前に映えました。2500人も参加しましたが本当に現場一帯に一体感がありました。

感想---3・2人文字に続く成功

正直申しあげて、今回の「火文字」に、こんなにご参加をいただくとは想像もしませんでした。しかし、ある意味、これだけの数が集まったことは必然だったともいえます。

一つは、やはり、参加者がもちよった蝋燭が集まって「戦争反対、劣化ウラン弾反対、核兵器反対」というメッセージになったこと。

これは、人文字に続いて、「参加者が主人公」になったということです。

組織による動員ではなく、戦争に反対する個人の意思が集まってこうした結果を生んだのです。

むろん、それだけ、情勢が煮詰まっているということもあります。数万円単位でボンとお金を出してくださる方が出ています。

居ても立ってもいられない、しかし、どうすればよいかわからない、こういうところに、「人文字」「火文字」の企画が提案されました。

わかりやすい。そして面白い。そこで、多くの人が集まったのです。

感想2--自発的な参加者が多ければ・・・

さて、私は自治体労働者です。ここへ集まってきている人は言ってみれば「住民」です。自治体労働者は、住民と共にあってこそです。

もちろん、職場での取り組みが重要です。平和の問題は、いまや、国家の「専管事項」ではない、というのが国際法の到達点なのです。

また、軍事に国家財政が傾けば、住民のためのサービスが圧迫されます。住民の利益を考えれば、自治体労働者の平和への取り組みもますます、重要になってくると思います。組合の学習会に積極的に参加し、学習を深めていくことが重要です。

しかし、それとともに、活動にも積極的に参加し、市民の目線を忘れないことが大事だと考えます。両方必要なのではないでしょうか。

広島の平和運動は組織の分裂が桎梏となっている、とことあるごとに言われます。むろん、労組や政党といった組織は大事です。

労働組合がなければ、労働条件を守ることは困難です。勤労者の側に立つ政党がなければ困ります。

しかし、組織の分裂が大目的の達成に妨害となるようでは不幸なことであります。

むろん、最近は着実に共同の動きが広がってはいます。しかし、今回の3・2も3・15も、個人が結集したという点で大きくことなります。

自分自身のことも含めて、示唆は多いと思います。

ともかく、要は、組合活動にかかる平和運動でも組合の動員だからとか、そういう受身の対応ではなく、積極的に対応すること、疑問があれば曖昧にせずに話し合って解消していくとおもいます。自発的に参加するひとがおおければ盛り上がる。あたりまえの事かもしれませんが、わたしは、そのことをあらためて今回の運動から学ばせていただきました。本当に良い勉強になりました。