131−2.2004年1月27日、海上自衛隊輸送艦隊派遣命令、呉地方総監府・不服従要請行動(11)〜(20)

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読みあげる間、このように横断幕を拡げました。

下に「要請書」を掲載

 

 

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ちゃんと手渡したところ
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補足説明
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終わってからマスコミの取材に応じる湯浅一郎さん

 

 

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私(戸村良人)も参加したとのアリバイ写真

 

 

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ここの総監府正門から中をのぞきます。要請行動中、このように私達みんなが着くと、それまで車の出入りの激しかった門は閉ざされていました。出入りの業者が諦めてUターンするのが気の毒でした。

            

海上自衛隊幕僚長                       2004年1月27日
 古庄幸一様
呉地方総監                
  小串 茂様
                              要 請 書
    被爆県・呉からの「おおすみ」型輸送艦(戦車揚陸艦)の
              イラク派兵を思いとどまるよう強く要請する

 昨夜、政府は、陸上自衛隊本隊と海上自衛隊の輸送艦隊に対し、イラクへの派遣命令を出しました。海上自衛隊は、陸上自衛隊の武器・弾薬、装備や物資を現地に運ぶため、「おおすみ」型輸送艦と、同伴する護衛艦を派兵します。輸送艦は2月中旬に呉港を出て、北海道で車両などを積み込んだ後、同20日ごろ室蘭港を出港し、陸自本隊がサマワに宿営地を設営した後の3月上旬にもクウェート港に到着すると言います。


  しかし、政府は、一つ一つの事実を一方的に無視しており、この命令はどう見ても無効す。23日、帰国した先遣隊の報告は、あらかじめ決めていた「安全宣言」をくり返しただけで、何ら現実を反映していません。サマワでは、自衛隊が入り出した頃から、爆弾を所持した5人が逮捕されたり、警察官が射殺される事件が起こり、治安は日増しに悪化しています。「少なくとも安全かどうかわからない」状態です。


今、派遣すれば、自衛官の生命と人権を、政府がないがしろにすることになります。


大部分の自衛官は、入隊時の契約から言って、「イラクに行くのは筋違いだ」と考えているはずです。また、イラク派兵が、「国民を守ることに寄与するどころか、逆に国民の危険性を高めることにしかならない」ことに悩んでいるはずです。22日夜、呉基地において、揚陸艦「くにさき」の作業艇が、地方総監部付近の防波堤に激突し、10人が重軽傷を負い、市内の病院に収容されました。イラク派兵の最有力候補で事故が起きたことは、不安や悩みを持った隊員が多数おられる状況を反映したものと見ざるをえません。自衛官の生命と人権を軽んじた派遣命令には従えないという上申をしていただきたい。


 また、23日、イラクで大量破壊兵器の捜索を行ってきたデビッド・ケイ調査団長が「イラク戦争が始まった段階で、イラクに生物・化学兵器があったとは思えない」と語り、辞任しました。少なくとも、生物・化学兵器は未だに何も見つかっておらず、アメリカのイラク攻撃の根拠はぐらついています。アメリカの戦争には正義はなく、その限りにおいて占領支援のために、自衛隊を出すことは、自らをおとしめることにしかなりません。それどころか、1万人とも言うイラク市民を殺し、メソポタミア文明発祥の地を破壊し、劣化ウランを永遠の放射能汚染源として残したアメリカの側にたつことはどこから見ても不正義です。


更に、これまでに何度も申し入れてきたように、私たちが暮らす被爆県の呉から輸送艦=戦車揚陸艦を派兵することは、ヒロシマが、アメリカの占領に加担することを意味しており、なんとしても中止していただきたい。


 自衛隊の任務は、「人道支援」でもなく、米軍を中心とした「連合軍」の仲間として行動するものであり、米占領軍の支援活動をするものです。政府が「人道復興支援」とくり返し主張しても、日本政府がアメリカのイラク戦争を全面的に支持し、その占領を支援する限りにおいて、日本は、アメリカの同盟国として標的にならざるを得ません。それを承知で、自衛隊を派兵するのは、イラク特措法、憲法九条に照らして全く違法であります。


 以上より昨夜出された派遣命令に、正当性を見いだすことはできません。ただただ、アメリカにつきあうために、自衛隊を出す選択をしていることは、犯罪的な行為であり、派遣命令に従わないよう求めるものです。そして不当なイラク戦争とその後の占領に協力すべく、実際は戦車揚陸艦である「おおすみ」型輸送艦の呉からのイラク派兵を中止するよう重ねて強く求めるものです。
 
   入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!
        ピースリンク広島・呉・岩国(29団体)