136−1.2004年2月20日.「おおすみ」「むらさめ」室蘭出航・派兵抗議、福屋前街宣(1)〜(10)

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この日、ついにクウェートへ向け、午前八時四十分に「むらさめ」(横須賀16日発)、同五十二分に「おおすみ」(呉14日発)が相次いで室蘭を出港した。「おおすみ」に、サマワの陸上自衛隊のための軽装甲機動車や給水車、大型トラックなど約七十両や生活物資を積み込んで。

この日は、午後6時30分。まずs最初に憲法九条の条文を書いた手造りの旗を、澤田美和子さんと横原由紀夫さん、二人でもって福屋前で街宣を始めました。翌21日の毎日新聞で報道されています。

ついに、福田康夫官房長官は十九日の記者会見で、陸上自衛隊やオランダ軍が活動するイラク南部のサマワ周辺でイラク戦争の際、米軍が劣化ウラン弾を使用した、とオランダのカンプ国防相が認めたことを明らかにした、と2月20日の中国新聞に出ているのに。

当然自衛隊員の被爆が心配です。

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この日も「有事立法はイケン(違憲)!広島県市民連絡会」の主催。

下に18日付けの久野さん(写真)からの呼びかけ、17日の横原さんの呼びかけ、さらに北海道ピースネットの越田さんの18日の室蘭現地実行委員会を結成しての取り組みの報告を貼り付けました。

 

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いつもビラを作成している奥原弘美さん
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まじめの塊のような風貌の奥原さんと、さっそうと通りかかる着飾った女性とのコントラストが妙

 

 

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新聞記者は一人だけ見受けました。毎日新聞でしたか。いつもキチンと報道されます。
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この日はなぜか奥原弘美さんに多くシャッターが向いてしまいました。それだけ絵になるってこと。
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勿論伊達純さんもこの日も活躍

 

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ビラまきに精を出す久野さん。でもちょと緊迫感が無くなったのか受け取りはあまり良くはなかったように見えました。

 

 

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くのです。

今日18日「おおすみ」「むらさめ」がムロランに入港し、北海道の仲間が抗議行動をしました。20日にムロランから出動します。ムロラン、横須賀、小牧などで抗議行動をします。

●2月20日(金) 18:30−19:30 
 「おおすみ」など海自イラク派兵に抗議の情宣をします。
 場所:八丁堀/福屋前
 主催:有事立法はイケン(違憲)!広島県市民連絡会

マスコミは14日でひと段落のようですし、市民の多くも既成事実を受けて感情が変化しているようですが。今一度、冷静に、イラク戦争の不当性と自衛隊イラク派兵の違法性を市民に訴えて、声を上げることを継続する意味を訴える。イラク戦争の不当性を検証するための「イラク法廷・広島公聴会」への参加を訴える。「自衛隊イラク派兵差止め訴訟」の意味と原告団募集(横原も原告団に参加していますので2月23日、名古屋地裁へ第一次提訴)などをアピールしたいと考えます。

チラシもその趣旨で奥原さんに作成していただければーと思います。とにかく、参議院議員選挙に向けて市民の決起を呼びかけたいと考えます。
以上、よろしくお願いします。

2月17日  横原 由紀夫
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ほっかいどうピースネットの越田です。
「おおすみ」が18日朝8時30分頃に、室蘭に入港しました。すでに大湊から来ていた「根室」と並んで、室蘭港に2隻の軍艦が並び、その後9時30分頃には「むらさめ」も入港したようです。


 室蘭では実行委員会を作り、海上と陸上から抗議行動を行ないました。簡単に報告します。

2月18日
7時 抗議集会の会場の白鳥展望広場公園下に集合。室蘭の実行委員会がチャーターした2艘(釣り船と漁船)に20人が分乗するので、それぞれが自己紹介。
室蘭以外は札幌から3人、小樽1人、東京1人、北大農学部自治会と称する人が1人。行動予定や役割分担などを確認した後、それぞれの船へ。船着場が違うので、バラバラに出発して海上で合流することにする。私の乗った船は釣り船なので、やや大きめだったようだ。船長さんも愛想が良いし、何だか楽しそうにしている。


 船への飾り付け。室蘭の人たちが用意した「戦場へ行くな」と書いたパネル、「室蘭を再び戦争の拠点にするな」という横断幕、伊達の漁師さん(70年代の火力発電所建設に反対した人たち)から借りた大漁旗などを飾る。もう1隻は、横須賀から送られた「9条を殺すな」という横断幕、浜松の竹内さんからもらった(?)横断幕を飾った。


 8時15分、沖に出る。朝から降っていた雪は止まず、予想はしていたが寒い。
5分ほどで室蘭港の入り口にある大黒島の手前に着く。ここでもう1隻と合流する。私の乗った船に持ち込んだハンドマイクの接触が悪いらしく、スイッチが入らないので、大いにあせる。船長さんが、船のマイクを貸してくれたので、問題解決。こちらの方が音量も大きいので、結果的には良かった。


 8時20分ごろ、大黒島の裏手から「おおすみ」が出てくる。それを迎える形で、アピールとシュプレヒコールなどを続ける。当初は2隻が一緒に行動してアピールする予定だったが、うまくいかず結局それぞれがアピールすることにする。


「自衛隊がイラクに行くことは、憲法にも、イラク特別措置法にも違反している」「イラク派兵を拒否してください」「おおすみは呉に戻りましょう」「家族のもとへ戻りましょう」などを訴える。おおすみの接岸が始まってからは、室蘭港内を何度か行き来して、アピールを続ける。甲板上で作業する自衛隊員の姿も見え、アピールの声にも力が入ってくる。船長さんも、海上保安庁に注意される地点まで船を近づけてくれたので、私たちのアピールの声やパネル、旗などは隊員に届いただろう。


 その間、陸上では150人ほどが集まってシュプレヒコールを行なっていたと言う。会場が丘の上なので、船から大漁旗は見えたが、声は聞こえなかった。後から聞くと、雪のため私たちの船がどれかはよくわからなかったとのこと。同じく平和運動フォーラムも集会を開いていたようだが、人数などはわからない。


 9時30分には「むらさめ」も入港するということだったが、次の自動車パレードが10時出発のために、9時30分に船着場に戻る。船にいるときは緊張していたせいか、あまり寒さを感じなかったが、岸に上がると足先から寒さが身にしみてくる。


 すぐに自動車パレードへ。札幌組は、船のことしか頭になかったので、自動車への飾りつけはなしのまま参加。室蘭は、細長い半島にあるので、街が大きく3つに分かれている。港のある辺りは、かつては繁華街だったが、今は人口も減りかつての賑わいは見るかげもない。それに代わるのが東室蘭と呼ばれる地区。港から東室蘭まで8キロほどあるので、その間を自動車を連ねてパレードしようというもの。参加者(車)は40台(らしい)。先頭が社民党の宣伝カー、最後尾は共産党の宣伝カー。途中、室蘭市役所の前を通ると、全港湾の人たちが市役所への抗議行動を行なっていた。パレードは11時に終了する。この頃から天気は良くなる。


 その後、室蘭行動を中心になって準備した一人の富盛さんのお店「ぐりんぴーす」でお茶とお昼。みんなで雑談。船を借りるために、漁師さんや釣り船に頼んだがみんなに断られ、一時は行動をやめようかと思ったこと、北大農学部自治会が「自治会の旗」を持ち込もうとしたこと、高度成長前までは、きれいな海水浴場が広がっていた室蘭の内海が、企業によってどんどん埋め立てられていったことなど。


 「おおすみ」も「むらさめ」も入港してしまったが、呉や横須賀をはじめとする全国の人たちとのつながりを強く感じながら行なった室蘭の行動が、これからの運動にとって大きな意味があったと思う。
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Koshida Kiyokazu 越田清和