205−3.2005年11月10日.「空母艦載機の厚木基地から岩国基地への移駐」計画白紙撤回を求める広島防衛施設局への申し入れ(21)〜(30)

 (21)  
 政府は、一貫して、「沖合い移設事業は、あくまでも騒音と事故の危険性を回避することにあり、拡張ではない」といい続けているが、

(下に公開質問状を貼り付けています。)
 (22)  
 しかし、基地が、213ha増えることは紛れもない事実ではないか?それが、厚木からの移駐などという計画を引き出したことは疑いようもない。それを実証するためにも、完了後の基地内の施設の配置が問題となる、と追求。
 (23)  
 
 (24)  
 9項目の質問に10項目の追加ですか?
 (25)  
 
 (26)  
 
 (27)  
 

ただ、ほとんどの項目は、防衛庁、外務省などと関係があり、伝えはするが広島防衛施設局では答えられない、期限が11月30日は難しいとの応対でした。
また短い期限内に答えるのは時間、労力的に無理ですが・・・とか

 

 (28)  
 上記の計画図を岩国市へ提出したのはいつか、すぐ分かることのみ返事を待ち、催促し口頭でも返事を聞きに来ることを言って帰りました。
場合によっては、国会議員に質問趣意書を提出することになるかもしれません。
 (29)  
 
 (30)  

           

(以下、公開質問状)

 防衛庁長官                         2005年11月10日
  額賀福志郎様
防衛施設庁長官         
   北原巌男様
広島防衛施設局長
 坂本憲一様         
                             
公開質問状

 「空母艦載機の厚木基地から岩国基地への移駐」などについて
        
 戦後最大と言われる米軍の世界再編が検討され、10月29日、中間報告が出されましたが、これについて、下記の質問にお答え下さい。回答は、文書にて、11月30日までにいただけますよう要請します。


(1) 中間報告では、安保条約に基づいてという記述がなく、アメリカの対テロ戦争や先制攻撃戦略を担うものとして在日米軍を位置づけることになれば、実質的に安保条約第6条を削除したも同然になりますが、安保条約6条の規定は、どう活かされ
るのでしょうか?

2)   「米空母とその艦載機部隊の長期にわたる前進配備の実現可能性を保証するために、空母艦載ジェット機およびE2C飛行隊は厚木基地から、岩国基地に移駐される」という記述があり、同様の記述は中間報告のどこにもないことは、横須賀、岩国が特別の位置をもつと見られますが、「長期にわたり」とは、いかなる意味なのか説明してください。

(3) 「岩国基地は、沖合移設の建設中の工事が完成した後、空母艦載機の安全で効果的な作戦のための必要な設備や訓練空域を有することになる」ことを前提として、厚木の部隊を持ち込むと言うことは、「滑走路沖合移設事業の精神は変更されたと言うことなのでしょうか?。また「岩国基地における運用の増加による影響を緩和するため、以下の関連措置をとる」とあるのですが、これでは、何のために滑走路を沖合移設したのかわからなくなります。沖合移設により、敷地が40%増加し、そのことが、厚木の部隊が来ても余裕のある運用ができる状態を生みだしたことになるのではありませんか?

(4)  貴職が作成したと見られる沖合移設事業が終了後の「変更後配置計画図」なる図面がありますが、この図面に書かれている配置は、「中間報告に提案されている厚木からの移駐」計画が出た以上、更に変更されるものなのか否か?  例えば、連絡誘導路3本が、東西に滑走路をつなぐ形で計画されているのは、何を目的とするのか?

(5) 「米海軍、及び米海兵隊の全航空機に対して、十分なレベルが維持されるための訓練空域の調整」とは、何を意味するのでか?。「訓練空域」とは、いかなる訓練空域なのか?

(6) 空母艦載機離着陸訓練のための恒常的な訓練施設(FCLP=Field-carrierlanding practice)の特定。硫黄島の既存のものは、暫定的なもので、日本政府は米軍に対して、受け入れ可能な恒久的訓練施設(FCLP施設)を提供するためのコミットメントを維持する」ということと、厚木から岩国に移駐することとは、どのような関係にあるのか?厚木よりも岩国の方が、恒久的な施設の設置に有利な条件がな
ければ、わざわざ移駐する理由がありません。

  中間報告が出る前の一部報道で、「岩国周辺」の離島で確保することを模索する」いう趣旨のことが出ていましたが、これなら筋は通ります。これでまず想像するのは、2004年1月に持ちあがった大黒神島でのNLP訓練用滑走路構想です。離島で、滑走路が造れる程度の島は、西日本においては、大黒神島をおいては候補地が見あたりません。
 硫黄島の施設は、「暫定的な措置」であり、日本政府は、「受け入れ可能な恒常的な訓練施設を提供するとのコミットメント」を再確認するとあり、これを前提として、岩国に移駐することは極めて重大です。

(7) 「空中給油機を受け入れるため海上自衛隊鹿屋基地において必要な施設の整備」をし、「日米同盟の能力や柔軟性を高めるために、日本の他の場所から追加される自衛隊や米軍C−130やP−3航空機のローテーションを支援することにも有用である」という形で、自衛隊基地に米軍機が常駐すると言うことは、鹿屋も米軍基地になるということなのでしょうか? 少なくとも、実質的には、米軍基地の機能を持つことは間違いありませんし、KC−130の乗員などの米兵が、鹿屋にも常駐すると言うことになるわけですか?

(8) 「岩国基地に配置される米海軍、米海兵隊部隊、もちろん民間航空の活動を支援するために必要な追加的施設、インフラおよび訓練区域の整備」を考えると言うことは、沖合移設完了後、基地の返還を求める山口県などの要望に対しては、一切応じないと言うことですか?

(9) 中間報告の発表と期を一にして、2008年夏、横須賀の空母は、原子力になるとの計画が、アメリカ政府の決定として、報じられています。ニミッツ級原子力空母は2基の原子炉を持ち、約90万kwの電気出力を持つもので、ちょっとした原発です。仮に、岩国に空母艦載機が来ることになれば、時には、空母が岩国に寄港することも考えられ、被爆地ヒロシマのすぐそばに、原子力空母が停泊することもあり得まです。また、南に伊方原発、北に上関原発予定地を見ながら、「動く原発」が、瀬戸内海を航行する日も絵空事でなくなるかもしれません。
その際、岩国基地南部の大型岸壁は、原子力空母が寄港する上で、能力的にみて問題ないのでしょうか?

(10)  自治体の首長を初め、自治会連合会や各種団体が、強い反対の意思を表明し続けていることを承知の上で、このような合意がなされ、中間報告に盛られたことは、この国には、民主主義と自治がないととらえるしかないのでしょうか?