229−4.2006年6月10、広島県西部住民の会、米軍再編「最終報告」合意に抗議する住民のつどい(31)〜(35)

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   廿日市市の自治会長さんも悲痛な訴え
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「住民のつどい」アピールです。坂本千尋当会事務局長の読み上げで採択。(下に掲載)

 

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   閉会の挨拶は、柴田もゆるさん
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 菊間みどりさんが皆さんご苦労様と閉会
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 米軍再編「最終報告」合意と閣議決定に抗議する

住民のつどい 集会アピール

 5月2日午前0時、日米両政府の安全保障協議会(2プラス2)が米軍再編の最終報告に合意し、5月30日に日本政府がこの案について閣議決定をしました。私たちはこのような住民の声を無視した日米両政府の態度に怒りを覚え、抗議するためにここに集まりました。
 昨年6月、厚木から空母艦載機部隊が岩国基地に移駐する案が報じられた時から地元自治体をはじめ、私たち広島県側の周辺住民も反対の声をあげ続けて参りました。

 今年3月12日には、岩国市において、厚木からの空母艦載機部隊の岩国基地への移駐案受入の賛否を問う住民投票が行われ、58.68%の投票率を得、全投票有資格者の半数を越える反対票が投じられました。4月23日、合併後の新岩国市の市長選においても政府の大臣たちが露骨なまでの振興策をちらつかせる中、「撤回」を公約に掲げる候補者が大差で当選しました。つまり、岩国の市民は2度にわたって今回の米軍の世界再編に対して反対の意思を表したのです。

 「地元の理解を得る」と強調していた日米両政府が、このような民意が表された直後に関係地域の民意をないがしろにした最終報告に合意したことに強い憤りを覚えます。しかも、最終報告には中間報告には盛り込まれていなかった厚木から艦上轍送機や普天間から空中給油槻およびその司令部、家族支援施設なども岩国に移駐されることが盛り込まれていますし、空母艦載機部隊離発着訓練のための恒常的な施設を2009年7月までに選定することも含まれており、瀬戸内海に新たな基地が建設される危険性を含んでいます。つまり、日本政府が謳ってきた「地元の負担軽減」とはほど遠く、最終報告に示されている世界再編が実施されてしまうと、岩国基地が極東最大の基地とされることを意味しています。 

 最終報告が出された5月2日、私たちは日米両政府に対し抗議の声を上げました。しかし、日本政府はそんな私たちの声を無視し閣義決定をしました。このような日米両政府の対応を私たちは断じて許すことはできません。 今回合意された最終報告においては、中間報告で2008年をめどとされていた移駐案が2014年まで引き延ばされています。これは住民投票や市長選などを通して岩国の住民たちが声をあげたことの成果であり、岩国だけではなく、沖縄や神奈川などの関係地域の自治体や住民が連帯して取り組んだことの成果であると思います。私たちは名護市の経験から、住民投票に表された民意とそこから今日まで行われてきた住民の「新たな基地を作らせない」という取り組みが、日米両政府の合意および閣議決定を破綻させることができたことを知っています。

 政府はこれから様々な形で私たちをあきらめさせようとしてくることは明らかです。けれども、私たちはこれからも、関係地域に住む人たちと連携し、あきらめることなく反対の声をあげ続け、行動していくことをここにアピールします。

2006年6月10日

米軍再編「最終報告」合意と閣議決定に抗議する住民のつどい参加者一同