ピースリンク広島・呉・岩国の新田です。
12月2日、山口地裁で「長島の自然を守る会」が中心となって、カンムリウミスズメやスナメリを原告に加えて、「公有水面埋立免許取消請求」の行政訴訟の第1回口頭弁論が行われました。
カンムリウミスズメなど動植物6種と111人を原告に、山口県知事に対して自然の権利訴訟
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20081202-OYT1T00503.htm
私たちは残念ながらこちらへは行かず、上関現地での行動に参加しました。
「ウォーターマン・フォー・ピース」というイベントが現地上関町で開催されました。
若い人たちが中心となって、カヤックで「環境を守ろう」というテーマで高松から瀬戸内横断をするという最終日、祝島から原発予定地の田ノ浦までサーファーたちも参加して海を横断するというものです。
山口の工業地帯に住むカヤックの愛好家たちが、瀬戸内でも数少ない自然が豊富なこの海を守ろうと始まったようです。
今回、環境問題に取り組んでいる石岡さんの紹介もあって、ピースリンク平和船団としては初めて上関にボートを出す機会ができました。平岡船長以下、藤井さん、久野さん、と私の3人でエンジンつきのあおいぞ号とほか2隻を持って参加しました。
今回は、漕ぐ、泳ぐなどして「原子力」ではなく「原始力」で祝島から田ノ浦まで渡ろうという計画で、心配していた天気もウソのように晴れ渡り、波もなく、穏やかな天気になりました。
定期船を利用して、祝島からの出港も考えましたが、帰りのことも考えて長島から出ることにしました。
定期船に乗り込む、石岡さんやサーファーたちに室津港で挨拶をし私たちは白井田へ。
本当にきれいで、豊かな恵みをもたらす海が広がる白井田は釣り人がいっぱいだ。その釣り人を横目に出航の準備を始める。祝島には四代港が最も近いが原発賛成派が多く、車を止める場所も少ないのであえて、7キロほど離れた白井田を選んだ。
ボートを下ろし約2時間かけて祝島までかかった。ちょっとあおいぞ号にとっては長旅である。
着いたら拍手で迎えてくれて、ピースリンクのカンバンと藤井さんの作ってきたノボリがあってよかった。
ほとんど休む間もなく、出発の打ち合わせへと入る。
ウオーターマンはカヤック20艇、サーファー20人ほどとサポートの人たちなどが20人ぐらいが参加、とりわけサーファーは若い人が多かったが、平均してみんな若い。
今回の企画は山口の周南地域の工業地帯に住む原さんが中心となって仕掛けた。カヤック好きの彼は、山口ではもうほとんどまともな海はなく、瀬戸内では上関が唯一残されたお気に入りの場所だという。9月には瀬戸内の海を守るピースウオークを企画したのも彼だ。
当初、サポートに祝島の漁船が出ることになっていたが、行政訴訟の口頭弁論が入り、困難になった。それでも、今治から駆けつけた船が彼らをしかっりさポートした。
他に、映画監督の鎌仲ひとみさんが船をチャーターして取材。六ヶ所ラプソティに続き、祝島をテーマに今撮影に入っているようである。完成すればピースリンクも出演?か。
いよいよ出発。サーファーを先頭に暖かい日差しを受けて穏やかな海を進む。まるで湖のような印象さえ感じる。それにしてもサーファーもカヤックも早い、サポートのはずのわが船団が返って、迷惑をかけそうだ。エンジン付きの我々は後方で待機するが、やはり私たちも「原始力」発揮、ウオーターマンたちとともに漕ぎ出した。
約2時間かけて、田ノ浦に到着。SKATYなど歌で迎えてくれました。参加者は、聞いただけでも、愛媛、香川、兵庫、奈良、名古屋、横浜、遠くは北海道からきていました。山口も下関など県内各地から。
美しい海、そして、気持ちのいい人たちばかりで、こんなこともたまにはいいかも。田ノ浦の海は底までヨ〜ク見えます。もぐって魚や海草を見てみたい感じ。それが来年の夏には? その時、ピースリンクも直接行動が出来たらいいなぁナンテ…
最近は、六ヶ所にもサーファーが集ったり、情報をキャッチすれば若者も考え動くんですね。
ここ2〜3年、アースデイを山口でもやっているそうですが原発という文字を出さずにしていたようです。だけどここまで来たら、もう出さずにはいられないと来年は、ズバリ「原発を考える」ものだそうです。
やっぱり思うことは… 私たちが、わかりやすい情報を出すことが重要。しっかりキャッチして反応してくれる情報を! でもそれが一番難しいんですよね。
今回、行き帰りを含めて約10時間の行動になりました。参加の皆さんお疲れ様でした。