410.2012年1月14日、新春市民運動交流会(1)〜(8)
   
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恒例の新春市民運動交流会、今年も開催されました。司会は今年もピースリンク広島・呉・岩国の久野成章さん。

テーマは「2012年、何について、どのように闘うのか」

下に「参加呼びかけ」の中の「主催者の問題意識」を掲載


昼間の討論会の様子を報告します。夜は酒の入った交流会なのでカット。

 

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   主催者(世話人会)を代表してピースリンク広島世話人の新田秀樹さん。
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   トップの問題提起者は横原由紀夫さん(東北アジア情報センター運営委員、広島県原水禁元事務局長)。「東北アジアー安保ー原発ー核」として。

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   今年もさまざまな分野で活動している方の参加がありました。参加者は36人にのぼりました。
 

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田中利幸さん(8.6ヒロシマ平和へのつどい実行委員会代表、広島市立大学広島平和研究所教授)

「福島以後、広島の反核運動は如何にあるべきか」と現在の問題意識を提起。

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原田二三子さん(変えよう!被曝なき世界へ 市民アライアンス代表)

「原発再稼働阻止、反被曝の運動をどうすすめるか」

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金子哲夫さん(元衆議院議員・社民党)

 「3・11 一周年の取り組みをどう考えるか」

(8)

 
   

小林久恵さん(九条の会・おのみち)は「教科書問題から」。

このたび尾道市の教育委員会が「育鵬社」の教科書を採択したことについて、説明と、採択撤回署名活動への協力要請。

   
              
   
   

「参加呼びかけ」の中の「主催者の問題意識」

 第一次湾岸戦争・ソ連邦の崩壊から20年、アフガニスタン侵略戦争から10年、新自由主義は行き詰まり2011年は激動の年となった。1月チュニジアのジャスミン革命は、2月カイロのタハリール広場、5月15日マドリードのプエルタ・デル・ソル広場を経て、ついに世界資本主義の総本山ニューヨークのウォール街に9月17日到達した。アメリカ金融危機は、ユーロ危機に連動し、ギリシャ民衆のように抵抗し闘えるかどうかを問うている。11月30日、イギリスの公務員が年金制度改悪に抗議してこの40年で最大規模の200万人がストライキに立ち上がった。オバマ政権は12月14日、「イラク戦争の終了」を宣言した。

 反原発・反被曝

 3月11日、巨大地震が東日本を襲い、津波によって岩手、宮城、福島などの沿岸部は壊滅的な被害を受け、死者・行方不明者は2万人を超え、福島第一原発は冷却機能が完全に停止し、核燃料はメルトダウンを起こし、1号機から4号機までの相次ぐ爆発によって大量の放射能が首都圏をふくむ広範な地域に飛散した。生態系を放射能汚染し、多くの人々の生活基盤を奪い、労働者の被曝、子どもを含む住民の被曝がとどまることなく進行し、低線量内部被曝の脅威は今や全国化している。

 野田政権との対決を

 野田民主党政権は、原発事故処理に一区切りをつけ、現在停止中の原発を「再稼働」させ、原発輸出を強行し、被災者を切り捨て、財界の意向通り国際競争力の強化に向かう。明治維新と戦後改革に次ぐ「第三の開国」と支配層が位置づけるTPPは、貿易・農漁業・労働・医療・教育・金融など社会生活のあらゆる分野における規制を取り払い、グローバル資本の搾取・収奪の場に「開放」しようとするものである。若者等が高い失業率にあえぐ中で、医療・教育・年金など社会的支出の大幅な切り下げ、公共サービスの民営化、賃金の大幅カット、諸権利の剥奪、消費税増税が「財政危機」を口実に進められている。「権利にあぐらをかき、働こうとしない公務員」などというキャンペーンが張られ(かつての国鉄労働者攻撃を想起せよ)、橋下「維新の会」体制が大阪府・市では登場した。社民、国民新党との「三党合意」から自民、公明両党との「三党合意」となり、今や「政権交代」の意義は完全に失われ、議会制度の機能喪失の中で「大連立」に向かう政党再編への力学が作りだされつつある。それは安倍政権の改憲強行策の挫折の中で、一度は後景に退いた憲法改悪プロセスが再起動するところにまで至っている。「新防衛大綱」、自衛隊の南西諸島配備、中国の海洋進出に対抗する日米共同作戦態勢が進む中で、第179臨時国会から憲法審査会が始動した。「日米同盟深化」を媒介に武器輸出三原則の骨抜き、PKOにおける武器使用原則の柔軟化も日程に上っている。1月に予定されている南スーダンへの自衛隊PKO派兵はそのステップとなる。沖縄米軍基地撤去、岩国への米原子力空母艦載機移駐阻止の闘いに連帯しよう。

 共に闘おう 

 以上のような全体的な情勢認識の上で、討論を深め、傾向・アクセントの違いを認め合い、共通の課題では共に闘う、そのような場にしたいと思います。私たちは、中曽根政権登場の1980年代初めから、様々な社会運動に関わっている人々が年頭につどい、その年の課題や活動の方向性について交流することを続けてきました。
今まで、三滝寺、女学院大学構内、小河内のキリスト教社会館、幟町や三篠のカトリック施設、呉YWCA、舟入の母子福祉センター等で「新春合宿」という形で取り組んできましたが、最近「新春交流会」という形に変えて、幅広く呼びかけています。新年交流会のみの参加も大歓迎です。各々の分野での取り組みでは、それぞれが悩み、苦闘し、模索していると思います。この交流会を新たな出会いと新鮮な問題意識を生み出せるような場として活用していただきますよう、ご案内します。