471−1.2012年9月15日、伊方原発と瀬戸内海汚染、湯浅一郎講演会(1)〜(10)
   
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 伊方原発は廃炉!再稼働は許さない!=「伊方原発と瀬戸内海洋汚染」  −豊かな海を毒壺にするなー というタイトルで、午後5時から袋町の広島市市民交流プラザでおこなわれました。元ピースリンク広島・呉・岩国の世話人で、広島の反戦運動の先頭を担われていた湯浅一郎さんが東京からやってこられました。

下にこの講演会の呼びかけ文を掲載。

2012年9月11日付け中国新聞ホームページに予告記事が出ていました。

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湯浅さん自身が作製したパワーポイントによる映像(パソコン・スライド)を駆使してこの日の話は薦められました。

まずタイトル、「伊方原発と瀬戸内海洋汚染」  −豊かな海を毒壺にするなーが映し出されました。

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この日の主催者、ピースリンク広島・呉・岩国を代表して新田秀樹さんから挨拶。

 

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 8・6に続いて40日ぶりに広島に来られた湯浅さんの話が始まりました。
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まずは自己紹介。1975年通産省中国工業技術試験所に入所 2009年まで瀬戸内海の環境研究 潮流と栄養塩輸送、生態系など の研究に携わっていたことを、映像(呉市にある研究所の写真)を写しながら説明。「瀬戸内海の大型推理模型」も湯浅さんが中心になって作られたものです。

 

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1989年には、ピースリンク広島・呉・岩国を結成し、広島の反戦反核運動の先頭を担われました。写真は1992年9月17日、呉港からのカンボジアPKO派遣抗議行動の様子。(筆者もこの時の行動に参加。フィルムはあるのですが。) 

(7)

 
 

1971〜75年、東北大学時代の女川原発反対運動に関わったこと。

女川原発(東北電力)の写真。向こうが女川湾(養殖が盛ん)。カキ、ホヤ、わかめ養殖の援漁を行った。一丁目にかけてビラまきしたこと等。

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今度の福島原発事故に入り、地表面へのセシウム134、137の沈着量の合計を示した映像。原発事故の引き起こした多重構造の被害。

(1)強制隔離地域

(2)その周辺

(3)農漁業労働を奪う

(4)被曝を前提にした労働

(5)広域に及ぶ自然環境汚染

・「人類は、これからも毎日、せっせと、新たに「死の灰」(核分裂生成物)と、プルトニウムをつくりり続けるのですか?」という問いかけ。

運転していつ原発内の燃料棒の中にあるもの

@核文れる生成物(「死の灰」)…ウランの核部bb列

Aプルトニウム…ウラン238+中性子

B燃え残りのウラン235

撒き散らされた放射線量の変化経緯、世界中に(世界3大漁場など)にどいう拡散したかなど図を示しながら説明。

(9)

 
 

地震発生時の福島原発周辺の海の状況。2011年3月11日(東日本地震発生当日)

黒潮は銚子沖から東へ。親潮第1分枝が南下福島原発沖は南流。

3月29日には黒潮がいわき沖まで北上。

(10)

 
 

「イカナゴ」や「さんま」を例に、放射性物質汚染がこの流れにのっていかに蓄積されたいったのか、説明。

 

 

           

 
   
 

=伊方原発は廃炉!再稼働は許さない!=「伊方原発と瀬戸内海洋汚染」  −豊かな海を毒壺にするなー

  2011年3月11日の東日本大震災による東電福島第一原発事故は広大な地域を放射能で汚染しました。現在でも16万人もの人が避難生活を余儀なくされ、多くの人々が被曝線量限度を一方的に引き上げられた中での生活を強制されています。さらに史上初めて放射能汚染水が直接、海に流入し、太平洋沿岸、とりわけ世界三大漁場の一つを広範囲に汚染しました。

この原発事故の十分な検証もないまま、大飯原発を再稼働させ、次のターゲットは愛媛県の伊方原発だと言われています。伊方原発は広島から約100キロ、しかも国内最大の閉鎖性の強い瀬戸内海に建つ原発です。仮に伊方で福島と同じことが起こればその被害は想像を絶するものだと容易に想像がつきます。また、原発は正常運転時でも微量でも放射性物質や化学物質を含む排水を出して

います。

  伊方原発による瀬戸内海の海洋汚染について、福島事故に伴う海洋汚染を踏まえながら、専門家の立場から検証していただきます。海を毒壺とみなす人類の行為に対する生命の母・海からの警告を受け止めようとの観点からお話してもらいます。

 

講師:湯浅一郎さん(NPO法人ピースデポ代表、環瀬戸内海会議顧問)

日時:9月15日(土) 17:00〜19:30

場所:広島市市民交流プラザ北館6F・マルチメディアスタジオ(中区袋町6−36 袋町小学校となり)

特別報告:福島からの避難者「全国福島原発事故告訴団から」

参加費:500円

主催:入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!ピースリンク広島・呉・岩国 (連絡先 090−3373−5083 広島世話人新田秀樹)

共催:伊方原発の再稼働を許さない市民ネットワーク・広島

   :上関原発止めよう!広島ネットワーク

 

講師紹介

湯浅一郎(ゆあさいちろう)。1949年、東京都生まれ。東北大学理学部卒、同大学院修士課程修了。専門は海洋物理学、海洋環境学。理学博士。

1975年から呉市の旧通産省・中国工業技術試験所(現在は独立行政法人産業総合研究所中国センター)に入所し、主に瀬戸内海の環境汚染問題に取り組む。

1971年から科学技術者の社会的あり方を問う契機として、女川原発を皮切りに、芸南火電、海洋開発など多くの公害反対運動に関わる。1984年の核トマホーク配備を契機に、1989年、ピースリンク広島・呉・岩国、2001年、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会の結成に参加。ピースリンク広島・呉・岩国前呉世話人。現在、NPO法人ピースデポ代表。環瀬戸内海会議顧問。東京都在住。

近著に「海の放射能汚染」(2012年、緑風出版)。他に「科学の進歩とは何か」(2005年、第三書館)、「平和都市ヒロシマを問う」(1995年、技術と人間)など多数。