84-3.2003年6月13日.台湾への原子炉輸送反対「平和船団」抗議行動(21)〜(30)

 (21)  
 ノーニュークス・アジアフォーラムのSさん、Uさんと子供さんのM君、横断幕を拡げて頑張る。
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 この写真も使えるかも。(出航するので離れろ、と海上保安庁)
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 それなら、横断幕張って、一段と抗議の声も大きく
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 これ、伊達純さん、休んでいるように見えますが、実は一声大きく吠えているのです。右は平岡典道さん。
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海上保安庁に守られ、HAPPY BUCCANEER号、一時半出航

 

 (30)  
 遂に台湾へいくのか!

            

みなさま、
お世話になります。
先ほど、以下の抗議文を、Eメールで日立製作所に送りました。
 日立製作所 ホームページは  http://www.hitachi.co.jp/Div/power/
以下のサイトから抗議文を送ることができます。
 http://StopNukes.org/#partner

大庭里美

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2003年6月12日

日立製作所様
バブコック日立様

日本から台湾への原発輸出に抗議します。

 プルトニウム・アクション・ヒロシマは、核兵器と核エネルギーの廃絶をめざす草の根の市民グループです。これまでたびたび、現地の人々とともに台湾第4原発建設中止を訴えてきました。貴社から台湾への原子炉の搬出が、呉港から今日明日にも実施されると聞き、被爆地からの原発輸出に衝撃を受けています。緊急に搬出中止、および台湾第4原発建設の中止を強く求めます。

 貴社は、東京電力福島原発、中部電力浜岡原発、中国電力島根原発などをはじめとして、これまで数々の問題のある沸騰水型原子炉を生産してこられました。
また1月末、裁判で国の設置許可無効の判決を言い渡された高速増殖炉もんじゅの建設や、今核兵器開発をしているパキスタン、カラチ原子炉の建設にも関わってこられた歴史をお持ちです。

 台湾第4原発建設地、塩寮(エンリャオ)やその周辺、また、首都台北でも人々は原発建設に強く反対してきました。台北市では毎年数万人規模のデモが行なわれ、1994年の貢寮郷での住民投票では、96%が第4原発建設反対の意思表明をし、台北県、台北市などでも過半数が反対を表明しました。当選後、妥協を余儀なくされましたが、2000年陳水扁氏は、「第4原発建設中止」を公約に総統に当選したのです。

 昨年、8-9月、東京電力、中部電力などで沸騰水型に関わる重大なトラブルと隠ぺいが次々と明るみに出ました。台湾は地震多発国です。スキャンダル発覚後も、そのような地に安全性に疑いのある原子炉を強硬に建設しようとするなどは、信じられない暴挙です。

 今回の原発輸出は、東アジア非核地帯の構想にも深刻な悪影響を与えるものです。台湾はかつて核兵器開発をしていた事実がありますが、いまだに核不拡散条約(NPT)に加盟していません。この輸出はNPT違反の恐れがあります。日本から海外への本格的な原発輸出は今回が初めてということですが、これが許されるなら、今後もさらに台湾だけでなく日本から海外への原子炉、関連機器、核技術輸出が増加する恐れがあり、核不拡散の視点からも重大な問題です。

 2002年10月、第10回ノーニュークス・アジアフォーラムで林義雄(元台湾民主化運動リーダー、元民進党主席)は「広島、長崎を経験した日本が原発輸出をしないで!」と訴えられました。
今、台湾の人々は、第4原発に関して来年住民投票実施するよう求めています。

 原発輸出は最悪の公害輸出です。塩寮海岸は美しい国立公園です。ここに原発を建設すれば、台湾の第1級観光地はほぼ永久に放射能に汚染されることになります。ここは明治日本が初めて海外侵略をした土地でもあり、原発輸出は「第二の侵略」ともいえます。

 第4原発建設地は、台湾先住民族の土地でした。現地住民は、何の説明も同意もなく、土地を追われました。貴重な先住民族の文化遺産は、原発建設のために破壊されたと聞いています。
 世界各地でウラン採掘、製錬、核兵器製造、原子力発電、廃棄物投棄などの犠牲になっているのは先住民族です。台湾ランユ島では、先住民族タオの人々が低レベル廃棄物の投棄に抗議を続けています。過日、スイスのジュネーブで開催されたNPT運用検討会議(PrepCom)においても、米先住民族の代表は「軍事利用であろうと、民事利用であろうと、先住民族にとってはジェノサイドだ。『平和利用』はありえない」と訴えました。

 プルトニウム・アクション・ヒロシマは、1993年以来ずっと、台湾を含むアジア各地の人々とともに、非核アジアをめざす努力を続けてきています。それは非常に困難ですが、また人間の愛と意志の強さを知ることができるすばらしい経験でもありました。
 貴社のみなさまが、環境と人間に死をもたらす核の商売から手を引き、貴社の優れた技術を、原子力という危険で将来性のない分野に浪費するのではなく、安全で平和で、持続可能な未来のために使ってくださることを願っています。

プルトニウム・アクション・ヒロシマ 代表
アボリション2000 グローバル評議員 
大庭里美

/Fax:082-828-2603