135−1.2004年2月15日.護衛艦「さみだれ」のアラビア海派遣、呉出航「平和船団」抗議 (1)〜(5)

(1)

8時20−40分「平和船団出航」、海に。「ひびき」に隠れるように、「さみだれ」が待機してます。この日の写真は羽熊直行さん撮影。


2月16日付け中国新聞ホームページに記事が出ていました。

同日朝日新聞記事、毎日新聞記事にも出ていました。(読売は抗議行動に触れてなかったのでカット)

下に湯浅さんからの報告を

(お断り)送付書に「室蘭経由」と書いてしまいましたが、16日横須賀を出航した「むらさめ」と混同していました。この船は直接アラビア海に行きます。

 

(2)
例によって湯浅一郎さんが先頭で、6艘のボートをひきながら、アピールもして
います。
(3)
7隻に9人が分乗して近づいていきます。丘にも3人が陣取っていました。
(4)
さみだれに近づいていこうとしましたが、
(5)
海上保安庁が割って入り、船に近づかないで下さいと、再々警告します。

            

ピースリンクの湯浅です。
「おおすみ」が室蘭に向けて呉を出た20時間後、今度は、アラビア海に向けて、護衛艦「さみだれ」が呉を出た。2日、続けて海外出動が行われるという、おそらく自衛隊史の中で、初めてのことが、呉で始まった意味はきわめて大きいが、今日行動したのは、僕らと、もうひとつ昨日は登場しなかった他のグループの5人だけである。報道も、ほとんどいなかった。
 以下、報告。

2/15(日)
    護衛艦「さみだれ」のアラビア海派遣に抗議の海上デモ

  前日の「おおすみ」のイラク派兵のスタートの余韻が納まらない中、朝、7時に呉YWCA集合。7時15分、車2台で出発。


7時30からボート準備に入り、8時20分頃完了。その頃には、12人となる。
  8時20−40分、海に。7隻に9人が分乗した。いつものボート運転手が皆都合が悪く、Oさんに頼んだ。しかし、免許はとったばかりで、船外機を扱ったことはゼロ。僕が、免許不更新だがセットし、動かす努力。ところが、なかなかエンジンがかからない。しばらくして、やっと動き出す。よかった。しばらく動かしたが、本当に数年ぶりで、おぼつかない。

しばらくして、Oさんに変わってもらった。初の海上デモの船長である。あとで聞いたら、Hさんも免許を持っているとか、これは心強い人が出てきた。ちなみに今、免許を持っていて、協力をお願いできる人は、6人となった。


 8時40分頃、沖に出る。Fバースの南側に停泊している護衛艦「さみだれ」では、既に出港の儀式が行われていた模様。丁度、近づいた頃、タグボートが2隻動きだした。出港だ。それを追いかける形で、「「さみだれ」は行くな!」とシュプレヒコールをくり返した。Fバースには、多くの家族や自衛官が旗を振っている。その目の前を通り過ぎながら、シュプレヒコールを続けた。船が大麗女島をかすめて、見えなくなったので、すかさずFバースにいる人々に向けたアピールに切り替えた。


 14日の「おおすみ」のイラク派兵に続き、今日は「さみだれ」がアフガンテロ掃討支援のためアラビア海へ派遣されたことが、「派兵国家への重要なステップであり、その中で呉が担う位置が大きいこと」、「自衛隊が、専守防衛から全く踏みはずれたところに引きずり出されている」ことなどを訴えた。羽熊さんは、「小泉さんは、戦争に行くわけではないと言っているが、本当か。自分の親父は、満州で医者をしていたが、そのときも、日本は「日本人を守る」「アジアを解放する」と言って戦争に突入していった。今と何も変わらない。とても心配で、いてもたってもいられなくて、今日ここにやってきた」と訴えた。


 帰路では、土井さん?が九条の歌などを歌ってくれた。
 陸では、他のグループの5人が、シュプレヒコールをくり返していたらしいが、僕らが帰ったときには、既にその姿はなかった。


   陸に上がり、片づけをしていると、女子高生2人が、カメラを持ってまっていた。呉の高校の放送部だという。生徒の中には、自衛官の子弟もおり、今のイラク派兵についていろいろと市民の声を集めているという。僕もインタビューを受けた。名前は? ピースリンクとは何か? 今日の行動はどんなことをしたのか? 自衛官や家族にどんなことを訴えたのか?  高校生にいたいことは?など、かなり長いインタビューだった。「物事の底に流れているものを見る視点と、見とおす力を持ってほしい」と話した。


 昨秋以来、とりあえずの目標とした、「おおすみ」のイラク派兵反対行動は、一つの節目を迎えた。止めることはできなかったが、呉での市民運動の地平で見れば、動員力、自衛官や家族への接近、世論形成などの点でそこそこの成果はあったと思う。
ボートの片付けをしたあと、最後に残った3人で、昼食をしながら飲んだビールは実にうまかった。