314.2009年4月14日、自衛隊のソマリア沖での海上警備行動に対する抗議、本通り街宣 
   
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内閣総理大臣   麻生 太郎様                                     2009年4月14日
防衛大臣      浜田 靖一様
外務大臣      中曽根弘文様

自衛隊の武力行使に道を開く「海賊対処法案」の審議入りに抗議する!民主党の「修正案」も許さない!「海賊対処法案」を廃案にし、護衛艦「さざなみ」「さみだれ」はただちに撤退しろ!特別警備隊は解散せよ!武力では何も解決しない!
2800億円の支出根拠をあいまいにした、「グアム協定」の衆議院本会議の採決に抗議する!協定の前提となる辺野古新基地建設を許さない!


私たちは、ヒロシマの軍事拠点化を問い、自衛隊の海外派兵に反対し、国際平和都市ヒロシマの真の姿を追求し、20年にわたって活動を続けています平和市民団体ピースリンク広島・呉・岩国です。

日本政府は3月14日、恣意的に拡大解釈した自衛隊法82条に基づく海上警備行動の発令し、海上自衛隊呉基地所属の護衛艦「さみだれ」「さざなみ」の2隻を「海賊対策」と称して、日本から遠く離れたアフリカ・ソマリア沖への派兵を強行し、「海上警備活動」に入りました。平和を願うヒロシマ市民として、平和都市のすぐ隣から、紛れもなく「軍隊」である自衛隊が海外で作戦行動を行うことについて強い疑念を抱きます。

今回の派兵は「海賊対策」という大義名分の下、あたかも正当な派兵が印象付けられ、重武装した「海賊」に対しては自衛隊しか対処できないとメディアを駆使し、「海賊対策」の成果を連日のように宣伝を繰り返し、かつ、「新法」の必要性を訴え、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法案」(海賊対処法案)を恒久法案として閣議決定し、今国会での成立をめざしている。しかし、そこには多くの問題がある。

まず第一に、海賊行為は犯罪であり、警察業務を担当する海上保安庁の仕事である。麻生政権は「まず自衛隊の派遣ありき」の姿勢に徹し、軽視されている。海上保安庁はプルトニウム輸送で海外での護衛活動の実績を持ち、なによりもマラッカ海峡の海賊対策においては海上保安庁を中心に日本が関与した国際協力が大きな役割を果たし、06年に「アジア海賊対策地域協力協定」が発効し、周辺国への技術提供など海賊撲滅にむけた高い実績を持つ。今年1月からは、海賊行為が多発するソマリア沖(アデン湾)においても「ソマリア周辺海域海賊対策地域会合」が開催され、国際協力が動き出している。

そして、あらゆる国籍の船舶を保護できるようにし、また、武器使用基準を緩和し、自衛隊法82条の海上警備行動で規定する「正当防衛と緊急避難」に限り認められた武器使用を、海賊対策新法案では海賊行為を制止するため海上保安庁法を拡大し、自衛隊にも船体射撃を認めるなどこれまでの自衛隊の海外作戦で制限してきた武器使用が緩和され、海外で自衛隊の武力行使へと道を開くものである。これはこれまで建前としてきた「専守防衛」を逸脱し、「海賊対策」をてこにした「海外派兵恒久法」の第一歩といえる。

また、今回の派兵が海賊対処法案の成立が前提になっており、一昨年に一部報道公開されたものの闇に満ちた部隊である江田島にいる特別警備隊が乗船し、特殊警備船4隻を駆使し、武力など実力で海賊を撃退する体制を取って出港している。昨年「訓練」中に「集団リンチ」とも言える死亡事故のあった部隊でもある。「専守防衛」の枠の中でこの部隊の存在意義を問いたい。海外での武力行使を前提とし、銃撃戦まで発展する可能性のある特別警備隊の派遣に反対するとともに、直ちに解散すべきである。

その意味において、今回の派兵はこれまでと比べまた一歩踏み込んだ派兵となる。3月14日付「しんぶん赤旗」によると、「さみだれ」「さざなみ」に死体安置所が設けられたという。事実ならば、紛れもなく戦闘を前提とし、自衛官の犠牲を想定したことになる。無用に武力に頼ることにおいて何も解決はしない。

そもそも、ソマリアの海賊問題は、欧米各国が介入した内戦による無政府状態の中、大国を中心とした密漁や海洋への有害廃棄物の投棄など漁民の困窮や大国の海洋支配への反発が根本原因であり、この問題の解決なくして「海賊問題」の解決はありません。日本政府は、アフリカ・中東諸国の和平努力に協力し、この地域の平和と安定の為にあらゆる平和的援助をすべきです。

これらのことに対し、民主党は「修正案」を対峙し、特別委員会での審議入りに応じました。「海賊対策本部」を設置し、海上保安庁で対応できない場合、自衛隊の派遣を認めるというものである。これは、基本的な憲法論議をあいまいにし、政府案よりはましにしてもとても許されない。あくまで私たちは、「海賊対処法案」を廃案にし、自衛隊艦船は撤退すべきである。憲法9条をないがしろにし、海外派兵の恒久化につながる平和都市ヒロシマからの派兵は許されません。

また、本日衆議院本会議において、「グアム移転協定」が採決され、承認された。沖縄からの声に耳を傾けず、わずかな審議で採決したことに対して抗議する。審議が始まった4月3日の冒頭から、実際にグアムに移転する海兵隊員の数を把握していないなど、内容のずさんさがあらためて明らかになってきた。また、移転費用の28億ドルの負担に関しても、その根拠が十分示されたわけではない。

さらに、海兵隊のグアム移転の前提には米海兵隊普天間基地の代替施設、辺野古への新基地建設が前提であり到底許されない。今回の「グアム移転協定」は総選挙後にたとえ政権が変わっても、円滑に「米軍再編」が進むための布石でしかない。現在も沖縄県議会は辺野古新基地建設に明確に反対の意思を表明しており、地元の民意を聞くべきである。                                                    

入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!ピースリンク広島・呉・岩国(28団体)

カトリック正義と平和広島協議会      共育・共生を進める広島連絡会
呉教育労働者研究会            呉ピースサイクル
呉YWCA79女たちから          8・6広島集会世話人会 
芸南火電阻止連絡協議会          原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会
在日韓国青年同盟広島県本部        更紗の会
市民運動交流センターふくやま       障害者サポートセンターTOGETHER広島
ストップ・ザ・戦争への道!ひろしま講座  全国水平運動研究会
第九条の会ヒロシマ            毒ガス島歴史研究所
トマホークの配備を許すな!呉市民の会    広島キリスト者平和の会 
広島平和と生活を結ぶ会          日本キリスト教団広島西分区牧師会
日本軍「慰安婦」問題を考える会・福山   広島YWCA 
ピースサイクル広島ネットワーク      日本キリスト教団西中国教区基地問題特別委員会
平和を考える市民の会・三次        米兵犯罪を許さない岩国市民の会
わたしたちの性と生を語る会・広島     リムピース岩国

(連絡先)
広島世話人:新田秀樹(ピースサイクル広島ネットワーク)
      広島市中区大手町4-3-10(広島YWCA気付) 090-3373-5083
呉 世話人:西岡由紀夫(トマホークの配備を許すな!呉市民の会)
呉市幸町3-1(呉YWCA気付) 0823-21-2414
岩国世話人:田村順玄(リムピース岩国)
岩国市牛野谷町3-75-19  0827-31-3338