(2012年4月1日、「おはよう愛宕山」より)
平成の大愚策 愛宕山が米軍基地に!
あきらめずに地元から運動を継続しよう
2月初め、海兵隊部隊の岩国移転案が浮上し市民の反対世論が大きく盛り上がった。年末、防衛・外務両大臣へ愛宕山の売却意志を伝えていた知事と市長、「市民」の動きに大慌て、売却契約を一時留保する事態となった。あれから2カ月余、米国の意思が明確に聞けない限り懸念は消えないと大見得を切った二井知事が慌ただしく動いた。
政府が確保している愛宕山買い取り予算は23年度末で全て消えてしまう。ここでは一旦疑問や懸念は横に置いておき、国に買って貰わねばという県・市の動きが加速した。3月15日、外務・防衛の政務官が来訪し来訪し中身は何も変わっていない米側の見解を伝えてきた。
「米国側も海兵隊の岩国移転は無いと言っている」という内容に大喜び、知事と市長は市議会閉会翌日の22日に上京し外務・防衛大臣から照会の回答を受け取った。この儀式で愛宕山売却の留保は解除され正式な売却が決まったのだ。
大臣からの文書が全く県民に周知されることもなく翌23日に県知事は定例記者会見でこれを報告、午後の公社理事会で売却を決定し同日中に防衛省との契約まで終える手筈が整った。
愛宕山を守る会は3月19日、知事へ「急いで愛宕山を売却しないで!」という要請書を出していたが何の返事も来ていない。そこで23日は二井知事への直接対話の最後の機会だと、急きょ県庁へ出向き面会を要請することになった。
「23日午前8時50分県庁ロビー集合」という合言葉でこの朝ロビーに集まったのは約40人、3名の県議さんの同行も頂き早速3階の知事室に向かった。
そこでビックリ、知事室手前の廊下が秘書課職員で施錠されしっかり進行を阻んでいる。愛宕山を所管する総務部の職員が4階に部屋を用意していると移動を迫り押し問答に。
この4年間、守る会は何回も知事との直接対話を求めたが知事は一切会おうとしなかった。おそらく、愛宕山売却を決めてしまうこの日は最後の機会と執拗に面会を求めたがこれに応じない。結局知事は私たちの前を通り2階の会見場に移動する事が出来ないと、10時からの定例記者会見が中止になった。夕刻のテレビニュースを見ると「会見開催を妨害された」と我々県民を暴徒扱いし、卑屈な官僚丸出しのコメントをしていた。
愛宕山はこの日(23日)防衛省への売買契約が整い米軍基地にされることが決まったが、まだまだ防衛省がこの土地に米軍住宅を建てる事は出来ない。都市計画決定の変更も必要だし、愛宕山裁判もまだ継続中で間もなく展望の開ける判決が期待されている。
「1の日の見守りの集い」はますます息盛ん、愛宕山はそう簡単に米軍住宅にさせてはならないと総意と工夫の取り組みが続いている。
|