471−2.2012年9月15日、伊方原発と瀬戸内海汚染、湯浅一郎講演会(11)〜(20)
   
 (11)  
 

海産魚介類の放射性物質検査の実施の概要を示した図面を説明しながら意見。

・同時にプランクトン、内臓など部位ごとの分析をすべき。

・漁獲して海から採りあげ、陸で廃棄する。→海洋の物質循環にのる量を少しでも減らすために。

それにしても世界三大漁場に面して、北から南まで核施設が並んでいるものよ。

(12)

 
 

ここから、伊方原発とその周辺の地図を示して瀬戸内海の話に。広島型原発2000発分の「死の灰」をとりまく状況。

これを見ると、上関は伊方から60kmぐらい、曰くには80kmぐらい、広島は110kmぐらいかな。

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瀬戸内海とは?長さ450km、幅15〜50km、平均深さ38m  

入り組んだ複雑な地形(多くの島、干潟・藻場、砂浜、岩礁帯)

瀬戸内海に流れ込む川664【模型では73河川を再現】、流域人口3000万人

島の数:1015【島とは、大潮の満潮時に周辺長さが100m以上の陸地、模型は727個を再現】

多様な生物(植物300種、動物3400種

しかし近年

汚れが目立つ

海砂の採取・藻場が減少

たくさんの干潟が消えた

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瀬戸内海の生産性は世界最高レベル と単位面積当たりの漁獲量を北海、バルト海、地中海等と比較したグラフを示して説明。

豊かさの根源=瀬戸と灘が数珠つなぎの地形

地形と潮流の相互作用→世知の渦潮

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福島のようなイカナゴの放射線汚染は、このような瀬戸内海の生態系全体を台なしにする、と魚の絵を示しながら説明。

 

 

(16)そして最後に意見

 
   

「核エネルギー利用総体を問い直す

・NPT、国連総会を<議論の場>と位置づけ、核エネルギー利用の総体を問うていく。

ー平和利用の根本的見直しへ=福島事態による社会的、物理的影響の全体像を世界へ発信(12.15ウィーンNPT再検討会議第1回準備委員会

ー福島事態は、世界の核エネルギー利用をめぐる議論にほとんど影響を与えていない。

平和利用への幻想が支配的。

たった一つの事故で、日本社会がいかに混迷したかを世界に発信していくべし。

市民社会の力こそが原動力

・「核のある世界」が約70年、原発のある世界が約50年続き、それぞれ社会に浸透している。

・その理不尽さが分かっても、構造化された矛盾は、なかなか動かない。それに依存する勢力が、社会に根を張っているからである。

・社会に構造化された矛盾という壁の前で立ちつくし、壁を押し続ける一人一人の努力こそが状況を動かす言動力。

・「立ち尽くす思想」とでも言うべき、精神力が求められている。」と結ばれました。

 (17)    
 藤井さんが。湯浅さんが今年出版された「海の放射能汚染」の本を紹介しながら、会場からの意見を募りました。
 (18)  
 原戸さんから「地表面へのセシウム濃度」を示した図面を見ながら意見。
 (19)   
 福島からの避難者から「全国福島原発事故告訴団」を結成した。告訴団に加わって一緒に闘いましょう、と呼びかけ。
 (20)最後に西塔文子さんから閉会の挨拶。