12.電電搬送通信部職員慰霊碑(南区比治山本町11−2) 
   
   国道2号線を東に向かって走ると、NTTデータ等の入っているビルがあります。そこを左に入ると正門があり、右手の芝生の中にこの慰霊碑があります。役所内に慰霊碑はいけない、という上層部の意向から当時の中井秀基局長の句を刻んだ句碑となったということです。1950年のことです。
廣島や 一灯もなく 天の川
 碑文「
この碑は、原爆直後に広島搬送電気通信工事局員52名の慰霊の為に、当時の局長中井秀基氏の自筆の句を刻んだもので、原子爆弾で亡くなられた友に贈る思慕の碑であり平和への祈りです。
夜が来ると、暗い屋上に見を横たえては、仏の数を数えるようになった。その仏の行方を追うかのように 星が小さくまたたいて数が増えていく空の下で、それから、銀の星が嬉しい物の一つとなった。多くの人々の平和のために、この碑の祈りを永く語りつづけたい。
 昭和62年8月 NTT電信搬送関係者有志 NTT中国ネットワーク支社
」 
   
 左手に「2002年8月5日 NTT労組退職者の会 広島地方支部協議会 」から寄贈された金属製の折鶴の碑は建てられています。
   

私事ですが、19歳で広島市役所の裏の電電搬送通信部の職場(地下)で被爆し、19名中、奇跡的に助かった2名のうちの一人、という私の叔父は、69歳で亡くなるまで人知れず、毎年ここにお参りに来ていたようです。亡くなる前、この碑の写真を見せたら感慨にふけっていたのを思い出します。