15.広島湾要塞司令部・演習砲台跡  (南区比治山公園3)

   

 20歳の頃以降、長い事比治山には陸軍墓地を中心に人を案内して何十回も訪れていますがも、奥本剛さんが2009年に出版されている「呉・江田島・広島 戦争遺跡ガイドブック」(光人社刊、2300円)を読むまで、全く気が付きませんでした。その本によると、広島湾要塞都市司令部が比治山の南裾にあり、その演習砲台が、比治山の南斜面を削って作られていた。28センチ榴弾砲と24センチ加農砲各1門が置かれ、砲の操作などの教練が行われていたということです。

この演習砲台跡は、陸軍墓地のすぐそばの馬魂碑のある公園のすぐ下ですが、一切説明板など無く、よほど念入りに調査でもしておかなければちょっと判らないものです。砲座の跡などは一切残っていませんし。「遺跡」と言えるかどうか判りませんが、跡地はとにかく残っていますのでここに挙げさせて頂きます。

   
 なお、近くには電信第二聯隊がありましたが、そのあたりは全て住宅地となっており跡形もありませんので採りあげようもありません。兵器支廠(現広大医学部)や被服支廠は、一部でも保存されているので紹介していますが。

写真は12年10月13日撮影
 
   
    写真は12年10月13日撮影
   
 上の公園から見下ろしたところ

写真は12年10月18日撮影
 
   
写真は12年10月18日撮影