421−1.2012年2月26日、岡本非暴力平和研究所総会&記念講演プログラム(1)〜(13) | |
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2007年に発足した岡本非暴力平和研究所は2012年3月末をもって閉鎖されることになり、総会と記念講演会が開かれた。 場所はアステールプラザ7階広島市国際青年会館研究室 司会は久野成章さん 2012年2月27日付け中国新聞ホームページに出ています。 2012年2月27日付け毎日新聞ホームページに出ています。 |
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まず。岡本三夫所長から、2007年2月9日の開所記念祝賀パーティからのこの5年間を振り返りながら挨拶
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会計報告は岡本珠代さん。2007年から2012年までの、会費・カンパ収入と、ニューズレター発行と会合費の支出、三夫の家賃支出について。 | |
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河合護郎さんが活動報告。ニューズレターの発行(創刊号2007.12.10〜第18号2012年2.15)、読書会報告(2009.3.8〜2012.3.18予定)、2012年4月からの読書会に関して。 | |
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岡本三夫さんが代表になっている第9条の会ヒロシマの事務局長の藤井純子さん | |
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原水協時代からの平和運動の大先輩、進藤狂介さん。長い間、生活クラブ生協神奈川の世話をされ、広島の「8・6平和へのつどい」等平和運動に大きな貢献をされた方です。今は山口市在住。 | |
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元広島大学、広島修道大学教授で原水協の分裂前から平和運動に大きな足跡を残されている北西允さん。筆者戸村の学生時代の恩師でもあります。 | |
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この日の記念講演は「反原子力の自然哲学」と題して佐々木力氏(中国科学院研究生院教授・日本陳獨秀研究会・環境社会主義研究会・東京大学大学院総合文化研究科前教授) |
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参加者に渡した資料をもとにお話しされました。(下に資料) | |
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参考図書を手に | |
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聴き入る参加者 | |
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岡本先生ご苦労様でした。今後とも頑張りましょう。読書会は今後も続けられます。 | |
1.「環境社会主義」に随伴すべき自然哲学 高木仁三郎と自然哲学: 高木『いま自然をどうみるか』(白水社, 1985)の拙評 ディープ・エコロジストから環境社会主義へ 小出浩章『原発のない世界へ』(筑摩書房,2011); 『原発ゼロ世界へ――ぜんぶなくす』(エイシア出版,2012) ジョン・W・ゴフマン『人間と放射線――医療用X線から原発まで』今中哲二ほか訳(社会思想社,1991) 放射能に限界許容量なるものはない 『シュピーゲル』2011.3.14 「原子時代の終焉」(Das Ende des Atomzeitalters) 反原子力の自然哲学を広島から発信する必要 2.古代ギリシャ原子論とその近世西欧的復権 デモクリトスとエピクロス(マルクスの学位論文) ルクレティウス『自然論』(De rerum natura) 原子論はキリスト教にとって異端の哲学 フランシス・ベイコン,ガリレオ・ガリレイ,ピエール・ガッサンディらによる復権 神秘主義から訣別し,数学的方法と適合的 デカルト,ホッブズらは粒子哲学(原子論ではなく)を支持 3.ベイコン主義とウルトラ・ベイコン主義 『学問の前進』(1605)以降の「大革新」プログラム 自然の征服という野心 クーンの「ベンコン的諸科学」(Baconian sciences)という概念: 実験でしか得られない自然現象についての科学 化学,熱学,電磁気学から「科学に基づくテクノロジー」 相対性理論と量子力学→原子核物理学 核分裂の連鎖反応から厖大なエネルギーを取り出す(原子力テクノロジー) ウルトラ・ベイコン科学としての核物理学と核化学 永遠の真理としての数学的・実験的科学か?(フッサールとクーンの問い) 4.ベイコン主義と近代欧米の帝国主義 欧米の決定的優位はフランス革命から 18世紀の乾髓驩コの清朝中国は西欧より文明的優位にあった エジプトからインドを経て中英アヘン戦争,そしてヒロシマとナガサキへ ヒロシマは米日帝国主義の「野蛮の衝突」の現場 自然哲学と国際政治の相関関係 5.古代ギリシャと近代西欧の医学 鼻祖コスのヒッポクラテス「神聖病について」――神話創成的精神との決別 ヘロフィロス(アレクサンドリア医学: 生体解剖も) 集大成者としてのガレノス 医学の哲学: ドグマティスト,方法論者,経験主義者ないし懐疑主義者(中国医学を見る観点) 近代西欧の医学の哲学 ヴェサリウス『人体の構造』(1543) ウィリアム・ハーヴィ『動物における心臓と血液の運動に関する解剖学的研究』(1628) 近代医学の始原としての血液循環説 デカルトからラメトリーへ: 機械論的医学? フランス革命以降の近代医学の発展(化学革命,臨床医学) 精神医学の独自の発展 機械論=原子論の自然哲学は永遠の真理ではない 最近のヒモ理論,クォーク理論はまちがってすらいない,すなわち,もはや検証不可能 6.中国医学の起源と展開 マックス・ヴェーバーは中国と西欧の思想の出発点は同様と見た(のちの社会構造が相違を形づくる) 中医薬+鍼灸療法 有機的整体観(近代西欧医学の機械論と背反的ではない)=個の医学 辨証論治(辨病ではない:「証」による診断) (例)小柴胡湯による肝臓病の治療(強健な人にのみ適用可能) 中西医結合医療 西苑医院(北京)での治療体験(鍼と薬剤) 経験主義(懐疑主義)医学理論によって正当化できるのでは? 現象学的医学哲学の必要性 「堕落した」近代日本の漢方医学 近世以降独自路線を歩み始めた日本漢方(蘭医学の影響): 安易な簡略治療法と西洋的医薬 明治日本の漢方医学の非合法化,「漢方薬はやさしい」は嘘 朝鮮漢医学との対比 現代日本の医療について省察してみる 江戸時代の漢方+蘭医併存⇒明治時代は独逸医学⇒戦後はアメリカ医学 王強『知って欲しい中国医学――難病を克服する底力』(毎日新聞社,2001) 復権すべき中医学(二重盲検法は判定規準として一面的) 医療の多元主義を! 7.自然景観・自然概念の東西比較 中日の水墨画と西欧の風景画 エコロジーと自然観について省察してみる 宮澤賢治と高木仁三郎 東アジア科学技術文明の大転換の必要性 ハイテクとエコロジーの結合の仕方を考える ブータンの国民総幸福(GNH)概念は規範たりえるか? 大胆にヒロシマから「反原子力の自然哲学」を!
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