11−2.縮景園内、臨啓碑と縮景園行幸記          (中区上幟町2番・縮景園内)
   
 縮景園に入って左側、梅林のところに「臨啓碑」が、そのすぐ右に「縮景園行幸記」がある。「臨啓碑」は長い漢字の羅列。「從一位勲一等侯爵淺野長勲題額 大正十一年3月 皇后陛下行啓 二十六碑上陸宇品港即赴廣島觀日清後大本営旧址上午十一點鐘臨啓淺野侯爵縮景園 」と延々に続く。じっくり判読しなければ全体の意味はわからないが「皇太后」の文字もあるので、大正皇后が明治皇后と一緒にここを訪れたのを記念して建てられたものであろう。頼彌次郎撰拝書とある。裏には文字は無い。
   
 

「縮景園行幸記」は「侍従長兼内大臣貴族院議員正二位勲一等徳大寺實則題頁 御歌庁寄尋問大學教授正六位勲六等文學博士黒川真頼撰之 までは何とか読めるが「縮景園ハ淺野侯爵の君 」からは「流しかな」が多くて読み取れない。

※建立年月日 明治29年11月
 建立の由来 明治17年、明治天皇、皇太子、明治18年に皇后陛下が、広島を訪ねられた際、浅野家の泉邸に立ち寄られた。このことは、泉邸にとっては名誉あることであり、代々伝えたいということで、碑を作った。
 その他、特記事項
  明治に建立されたものにしては、めずらしく、ひらがなが使用されている。多田親愛謹書による。

   
 縮景園灯籠