9.世界の子どもの平和像(セコヘイ) (中区基町5番、元ヒロシマ市民球場前)
   
 
 

2001年8月6日、高校生達の手によって建設されたもっとも新しい碑です。場所は、原爆ドームの電車どおりを挟んだ反対側の、元の広島市民球場前。元は、1995年、アメリカの小学生達が、「原爆の子の像」の姉妹版をアルバキーニ市内に建設し「世界の平和像を」とよびかけたのがきっかけといいます。「高校生平和ゼミナール」のメンバーなど、広島市の高校生たちが、街頭募金や機関紙で呼びかけ、七百万円を集めて建立にこぎつけました。

 テーマは「親子愛」。手をつないだ二人の大人と、駆け寄る子どもの姿をイメージした大小二体の像で構成されています。久々に若い世代が力を合わせて、平和の願いを発信しました。東京でもこれに先だち、5月に同様のものが建設されたようです。

 平和公園西対岸に「原爆犠牲ヒロシマの碑」という、「高校生平和ゼミナール」が「原爆瓦発掘運動」を実らせて、1982年建設された優れた碑がありますが、「あの子たちは今頃どうしているのだろう?」と思っていましたが、2002年冬偶然、戦争遺跡調査フィールドワークに元のメンバーが同行されたり、この碑が出来たり、とヒロシマの若い力は決して衰えていないと心強く思う次第です。

写真は2012年12月19日撮影。