11.日本発送電原原爆殉職者慰霊碑(中区大手町三丁目14・元安川河畔)  
   
    爆心から九百メートル、木造2階建の社屋は一瞬にして壊滅、焼け跡に60人の白骨が散乱した。戦後、発送電・配電は合併して中国電力となり、1953年、関係者169人を合祀するこの碑はつくられた。
 中電病院のすぐそばにあるが、深い木立に囲まれ、木漏れ陽に彩られた碑に気づかず、通り過ぎる人は多い。
 このあたりは原爆被爆前、広島市が経験した数少ない爆弾投下地点に近い。
 遠く聞こえる「原発反対」のシュプレヒコールを、地下に眠る人たちはどんな思いで耳にしているであろうか。