1.三滝山 無縁墓 (西区三滝本町一丁目21・三滝墓園)

 

この三滝山は、爆心から約3.5キロ。三滝寺の縁起は古く806年、弘法大師が唐からの帰途、この三滝の地を訪ね「正観示現」の梵字を天然石に刻み、岩窟に安置した事に始まると伝えられています。以来信仰の山として安芸門徒から仰ぎ見られ、1942年市営墓地の造成が始まったこともあり、被爆建物とともに、多くの原爆慰霊碑等があります。被曝時は多くの人が逃げ込み、修羅場と化しました。数が多いとともに、市内中心部からは離れているので特に一章を割いて紹介していきます。

 

この無縁墓は三滝寺へ行く広い道の少し手前の、真ん中に川が流れている道路沿いの左の墓地の一画に「ここは原爆のため無縁となられた方々のお墓でございます」という看板が立っています。原爆により一家全滅したため無縁の墓となったもので、市内のお寺にも沢山無縁墓がありますが、それと表示してあるのは市内でもここだけです。気づいた人は皆、お参りするといいます。

写真は2003年2月8日撮影。