237−4.2006年11月3日.9条ピースフェスタ in ヒロシマ(31)〜(40)

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 つづいて、松元ヒロさんが登場。名せりふで次々と会場の爆笑を誘いました。「俺はTV断ったことはないのに、出たことはないのですよー。

「平和を食い物にしていると批判されているが、戦争を食い物にするよりまし」

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「アメリカの言うことは信用できない。イラクのことがあるし」。「北朝鮮が核実験をやったというのは信用できない。(はったりで)アメリカの裏をかくじっけんなんちゃって。」「過剰に恐れる必要がない。」

 

 

 

 

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 「安倍さんは、北朝鮮以外何も知らない。」「安倍さんは、小泉さんよりもアメリカより。」「アメリカと合併しますよ。」「日教組の先生は日の丸君が代反対と言っているがご心配なく。アメリカと合併すれば国旗はなくなるからご安心を
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国歌も、君が代の歌詞は残るかもしれないが、メロディーはアメリカの第二国歌「アメージンググレース」になる。」というやいなや、アメージンググレースのメロディーに乗せて「君が代はー、千代に八千代にー」と歌いだして大爆笑。

 

 

 

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その後は、得意技「憲法君」の演技。「今年で60歳だけど、変なうわさが流れている。リストラになるのでは?」
 「変えてはいけないところとかえていいところがある。」「隠居していいよといわれるほど、働いていないよ。暇をこいていた」「理想=私。理想に現実近づけるのが当然でしょ?今は現実に理想を近づけていくような堕落した世の中になっている」などと次々爆笑を誘った上で、最後に日本国憲法前文のすべてを暗唱して、一気に、高らかに、真剣に謳い上げ、「初心に帰ったのでよろしくお願いします」。
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続いて、「世界がもし100人の村だったら」の再話・著者の池田香代子さんが登壇。「松元ヒロ」さんの後だと私も笑いをとらないといけないのかしら、と言われながら、政治と経済を結び付けた分かりやすいお話と、教育基本法の改悪を厳しく批判。

 

 

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印税で、100人の村基金を設けている。私たちは微力であるが無力ではないと、感動的な話をされました。印税は相当所得税を取られたが、井上ひさしさんの時代よりも、負担は軽かったという話をされました。すなわち、1999年に、企業減税、定率減税、金持ち減税が行われていたこと。定率減税は廃止されたが、企業減税と金持ち減税はそのままということです。池田さんは、、『イマジン』は日本国憲法であるという。そして、憲法の中のせりふは、国に国民から守るべきことを言い渡している、と憲法の本質をずばり指摘しました。聖徳太子の17条の憲法のような偉い人が上から言うのではなく、国民のものであるということ。そして、今されようとしているのは、聖徳太子の時代に戻るということ。

また、カントが「道徳心を説く政治家は、己の政治のために道徳を利用している」としているのを引き、教育基本法改悪の動きを批判しました。

 

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 むろん、池田さんは「外国人の人権が守られている条項がないので、そこは変えるべきという意味では改憲論者」ということ。その上で、右からの改憲論者が「1、敗戦で茫然自失のときに押し付けられた。2、GHQ民生局が各国憲法のつぎはぎでつくった」ということを論拠に改憲を主張していることに手厳しく反論しました。
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 「戦後すぐは飢え死にしそうなのであって、茫然自失している場合ではない。むしろ、憲法施行のころこそ、人々は政治的に一番元気だった。自由にモノがいえるという解放感があり、20万人から30万人のデモが平気であった。今はせいぜい4万人だ。」とし、「憲法を押し付けられたと思うのは政府だ」としました。

GHQも実際は日本人の憲法研究会の案に触発されたこと。また、つぎはぎと言うが、他の国だって、外国を参考にしている。また、人権条項は、自由民権運動のころの植木枝盛案にむしろ似ている。」とし、押し付け論を却下しました。
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 教育基本法については、格差を固定化するために、教育基本法の改悪=できる子だけ伸ばし、他はどうでも良い、ということがもくろまれているというわけです。人口が減少すると共に、お金持ちによる海外投資による収益が、貿易収支黒字を上回り、お金持ちや大手企業の海外投資・投機がいわば大きくなっている。そんな状況の中で、お金持ちさえ良ければ良いと言う発想が出ているわけです。
こんな社会でよいのかどうかが問われていると、池田さんは、問いかけられました。