237−5.2006年11月3日.9条ピースフェスタ in ヒロシマ(41)〜(50)

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 小田実さんは「憲法9条いまこそ旬」という、言葉の発案の経緯をまず説明されました。2年位前に、小田さんは憲法の集会を土井元衆院議長と共に開催した。そのとき、後の垂れ幕が、「憲法9条いまでも旬」だったので、これでは「少々古いがいまでもいけまっせ」と言う意味だ、そうではなく「今こそ旬」でなければならないといったことから始まったそうです。

9.11テロ後、アメリカは世界制覇を狙い戦争を起こしています。しかし、小田さんは「戦争をしてはだめと言うことは、身をもって日本人は知っている。日本人は正義と称してアジアを侵略し、アメリカも正義の名の下に原爆を落とした。正義の戦争などない」とし「世界全体から戦争をなくそう」というのが日本国憲法であるとしました。
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 「アメリカは力でごり押しし、にっちもさっちも行かない。だからこそ、「今こそ新しい」」と断言しました。
その上で「戦争を始めるのは「偉い人」。しかし、偉い人だけでは戦争が出来ない。「小さな人間」が駆り出される。小さな人間が動かないと駄目だ」としました。そして、ベトナム反戦運動をした若き日を回顧しました。
「私は脱走兵を助けた。米兵の中で反戦兵士の運動が起きた。岩国が中心でそれとつながり運動した。「小さな人間」がうごかないと戦争は出来ない(ということをそれで知った)。

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イラクで今死んでいる人は州兵が多い。正規軍よりも普通の人に近い。ベトナム戦争でも似た事態になっている。そこまでしないといけない情況にアメリカは追い込まれた。こんなことでイラク戦争反対の動きが出ているのだ。ブッシュはにっちもさっちもいかず、ベトナムの再来だ。」としました。そして「ベトナム戦争は今では、すべきではなかったという認識をアメリカ高官が持っているが、日本人はのんきである。今でも同じことをやって(追随して)いる。」

 その上で、日本国憲法について、「小さな人間のことを考えてつくった憲法だ」としました。

「日本は、前、間違ったことをしたとした上で、世界もおかしいといい、世界全体を変えようといっている」
「24条、25条は、戦争に駆り出される国民のことをよく考えている。一項で国民の権利をうたい、2項で、国の義務を歌っている。ただし、義務教育だけ2項が国民の義務となっているが。」としました。

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「24条、25条の二項は、国がやらないといけないことを謳っているが、国はサボっているが。そのまま、24条、25条と九条をあわせると、前文にいう世界の変革になる。」としました。
また、松本健一さんらと討論したときに、小田さんは憲法を変えない立場、寺島さんは反対に、「現実に憲法をあわせる」立場だったというが、寺島さんこそ「夢想論」だと断じました。
「日本は石油はないし、食料も自給率は低い。そんな国が戦争が出来るわけがない。日本は戦争が出来ない国であり、戦争放棄の理想追求こそ、現実である。憲法を変えることこそ、夢想である。大体、北朝鮮がそんなに脅威なら原発を止めるべきではないのか?

人々が一人ひとり研究してほしい」として、結びました。

 

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フォト・ジャーナリストの久保田弘信さんからは、イラクについての報告が映像で行われました。
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 ホテルの男性従業員の「去年のほうが暮らしはよかった。一昨年はもっと良かった。サダムのほうがマシだ」という言葉が実感に残りました。
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 そして久保田さんは「こんなのは二度と見たくない。憲法を変えようと言う人はこういう現実を知らない」としました。
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   ここからまた音楽。
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 早苗ネネさん(「じゅん&ネネ」の)が名刺代わりにと言いながら、「愛するって怖い」の歌をワンフレーズ披露。