28.被爆者の森     (中区鶴見町平和大通り緑地帯)
   
 鶴見橋の手前に被団協が運動として造った「被爆者の森」があります。まだこんもりと繁っていないので、イメージは沸きにくいが、良く見れば全国48県からの供木が写真=右は2002年7月7日撮影、他の5枚は2012年10月26日撮影=のように見えます。被爆者たちは、見事な森に成長するのに希望を託しています。
   
 

(以下「広島県原爆被害者団体協議会」発行「ヒロシマは語る 平和学習のために」=1997年より)

被爆者の森は、平和大通りの東端、鶴見橋の手前の緑地帯にあります。日本原水爆被害者団体協議会が1990年(平成2年)に建設して、広島市に寄贈したもので、全国48都道府県の「県の木」が植えられています。
 この森の建設は、広島県原爆被害者団体協議会が提唱しました。広島、長崎の被爆者はさまざまな理由から現在、全国の都道府県に住んでいます。その人たちの核兵器廃絶と平和への願いをそれぞれの「県の木」に託して被爆地に一堂に集め、全国、全世界へ発信したいとの思いからでした。また、「県の木」が成長して文字通り森となれば、広島を訪れた人たちが平和を語り合う憩いの場となってくれるでは、との期待もありました。
 残念ながら、「県の木」が北海道から沖縄までわたるために棍づきにくいものもあり、まだ森と言える状態ではありませんが、ぜひ訪れて、みなさんの故郷の「県の木」と対面して下さい。表示がなくてわかりにくいかもしれませんが、現在、広島県原爆被害者得体協議会が広島市に対して、表示をきちんとするように申し入れ
ています。
 各県の被爆者たちは「県の木」の成長を楽しみにしているので、見事な森になってほしいものです。

   
   

(説明版は下記のとおり)

『被爆者の森
この森は、被爆者が、「ふたたび被爆者をつくらない」との願いを、各地、県木に託して、つくられたものである。 一九九〇年八月六日 日本原水爆被害者団体協議会』