6. 新聞労働者の碑  (中区加古町3・本川河畔) 
   
  数ある広島の慰霊碑・記念碑の中で、簡潔に「不戦」と刻んだ碑は珍しい。原爆犠牲新聞労働者の碑です。「全損保の碑」と並ぶ出色の碑でしょう。

すぐそばの川には悲しい思い出が流れています。今、川面を渡る風を背に、水を求め難を逃れた人々の声を聞きながら、厚生年金会館裏にこの碑は建っています。「ペンは死なず」といいます。戦後すでに67年、犯した罪を忘れ、パンよりバターより大砲を求める風潮を呼んではなりません。集団健忘症にかかり防衛症候群を患う人々に、覚醒を促すマスコミ決意の碑であって欲しいものです。「過ちを繰り返さない」誓いを新たにすることが、生きている者のつとめでしょう。

写真は2013年11月2日撮影。