15.金比羅神社門柱等  (中区大手町三丁目6−24)
   
    爆心地より700メートル。割れ目をもった門柱と狛犬、つまり石造りのだけが、このあたりでは残っている。市内の81の神社が原爆の被害を受け、そのうち36の神社が全壊している。ここも全壊した神社である。
 右の門柱の文字は良く読み取れない。裏には明治四十四年七月建之信徒中と刻まれている。左は照今補典教と読み取れる。裏には陸軍中将正四位勲一等功二級 男爵 真智武書
となっている。石灯籠は大正三年山本三郎外31名奉献、七月吉日 発起人12名

の名が刻まれている。今も残った神社、それには必ずと言っていいほどのこのような文章があり、それが八百万の神様、現世ご利益の民衆信仰の中に隠れて今でも祀られており参拝者が絶えない町、ヒロシマ。

写真は2002年6月17日撮影