27.大河町町民慰霊碑   (南区北大河町丁目23−8・大教寺内)


   

 元漁村で、カキやノリの養殖など漁村だった町。宇品新開の埋め立てに抵抗し、宇品線の突貫工事に駆り出された町である。今は住宅地となりその面影は見えない。
 爆心から約3.5キロのこの町では、ここでの犠牲者は殆どいない。比治山本町方面に国民義勇隊として出動した人達が即死は免れたものの、負傷や放射能のために、ここへ戻ってから、次々に亡くなっていったという。寺の中の慰霊碑は、檀家3名の手で1981年建てられたという。原爆死者84名、戦死者93名の名が刻んであって、一緒に祀られているのが特徴である。大東亜戦争という字は無い。地区内の人を祀っている。

写真は2012年10月18日撮影。