20.陸上自衛隊第13旅団 (安芸区矢野町・安芸郡海田町)

 

呉が昔海軍、今海上自衛隊なら、広島は昔陸軍、今陸上自衛隊という構図は今も変わっていません。

広島市が合併を呼び掛けている安芸郡海田町に駐屯地の司令部を置き、広島市に編入されている矢野町にまたがった広大な敷地にあります。ここは、1939年、旧陸軍の物資補給所に始まり、1950年に警察予備隊の駐屯地になり、1962年、陸上自衛隊第13師団として発足しました。中国五県に七箇所の駐屯地を持ち、独立して陸上作戦を遂行するに必要な機能を備え、主要な作戦正面を担任する中国方面最大の作戦部隊(定員7100人)として長く存在しました。

 写真は2003年6月25日撮影。
 1995年、20年ぶりに改定された「防衛計画大綱」で全国13の陸上自衛隊師団のうち四個師団が旅団になり、その第1号として1999年3月「旅団」として発足。第13旅団司令部の外、第46、47普通科連隊、第13後方支援隊、同施設中隊、同通信中隊、同音楽隊を傘下に持ち、総定員は4100人に減らされましたが、隊員充足率は向上。縮小された見返りに、10人乗り移動車両「高軌道車」128両、多用途ヘリ「UH-1H」三機などが配備され、スリムになった分、その「質」は実践機動力はあがったといいます。主な演習場は岡山県奈義町日本原、主力はここと、山口市、米子市の普通化連隊といいます。

なお、たしか1973年ごろでしたか、この第13師団の部隊が、当時の山田節男市長の「閲兵」を受け、戦車を先頭に県庁前の大通りを、市民のごうごうたる非難の中を行進したことがありますが、さすがその後は、そのようなあからさまなことは出来ていません。しかし音楽隊が77年、78年、83年とフラワーフェスティバルで行進、以降途絶えていましたが96年から再度行進を復活させています。もちろん市民団体は実行委員会に抗議の申し入れはしていますが。